ランドリールームを作ることは早い段階で決めていたのですが、広さをどのくらいにするかは最後まで迷いました。間取りの打ち合わせを進めるうちに、リビングや子ども部屋の広さを確保しようとすると、ランドリールームにかけられるスペースがどんどん削られていったんです。「2畳あれば洗濯機と乾燥機は置けるし、大丈夫かな」と、あまり深く考えずに決めてしまいました。
でも暮らし始めてすぐ、2畳はかなりギリギリだとわかりました。洗濯機と乾燥機を並べたら、残りに室内干しユニットと収納棚を入れるのが精一杯。畳む場所がほとんどなく、結局となりの脱衣スペースに移動して畳んでいます。ランドリールームで完結させたかった作業が、完結できていない。設計段階でもっと広さのシミュレーションをしておけばよかったと、今でも思います。
広さ別に見た、できること・できないこと
わが家の暮らしと、施工事例で見てきたいろいろなランドリールームをもとに、広さごとの特徴をまとめます。
1.5畳〜2畳:置く・干すまでが限界
洗濯機・乾燥機を置いて、室内干しのスペースを取るのが限界の広さです。畳む作業台はほぼ置けず、収納も最小限になります。乾燥機を中心に使って干す量を減らす前提なら成立しますが、室内干しがメインの家庭だと手狭に感じやすいと思います。わが家はまさにこのタイプで、洗濯物を干している間は棚の前に立つのもひと苦労です。
2.5畳〜3畳:畳むところまで完結できる
洗濯機・乾燥機・室内干し・収納棚に加えて、畳むためのカウンターを置ける広さです。家族4人くらいの洗濯量なら、作業に余裕が生まれます。わが家が一番「最初からこの広さにしていれば」と後悔している選択肢です。
3.5畳〜4畳以上:しまうところまでまとめられる
ファミリークローゼットと隣り合わせにしたり、アイロンがけのスペースを設けたりと、洗濯の作業をすべてここで終わらせられる広さです。洗濯物の量が多い家庭や、家事の手間をできるだけ減らしたい方は、このくらいを目指すと満足しやすいと思います。
広さを決める前に確認したい3つのこと
1. ランドリールームで「何をするか」を書き出す
まずは、ここでする作業を具体的にリストにしてみてください。洗濯機・乾燥機を置くだけなのか、室内干しもするのか、畳むのか、しまうのか。やりたいことが一つ増えるごとに、必要な広さは変わります。わが家は「干せればいい」と思っていたのに、実際に暮らしてみると畳む場所がほしくなりました。書き出すときは、理想ではなく、今の暮らしで実際にやっていることを基準にするのがおすすめです。
2. 家族の人数と、一度に干す量を測る
子どもが2人いる4人家族と、夫婦2人の家庭では、一度に干す洗濯物の量がまったく違います。今使っている物干しに、いつもの洗濯物を全部かけてみて、その幅を測ってみてください。室内干しにどれくらいの長さが必要か、ぐっとイメージしやすくなります。わが家はこれをやらずに決めたので、物干しがすぐいっぱいになりました。
3. 将来の変化も考えておく
今は子どもが小さくて洗濯物が多くても、いずれ独立して量が減るかもしれません。反対に、これから家族が増える家庭もあります。今の量だけでなく、子どもが大きくなったころの暮らしも一度思い浮かべてみると、後悔しにくい広さが見えてきます。
図面の上で広さを確かめる方法
広さは数字だけ見てもなかなかピンときません。わが家の失敗から、打ち合わせのときにやっておけばよかったと思う確認方法をまとめます。
- 洗濯機・乾燥機・棚・物干しを実際のサイズで紙に書き出し、図面の上に置いてみる
- 洗濯物を干した状態で、人が通れる幅が残るかを確かめる
- 洗濯機のふたや収納の扉を開けたとき、ぶつかるものがないかを見る
- かごを床に置いたまま、しゃがんで作業できる余白があるかを確認する
- 今の家の床にマスキングテープで同じ広さを囲み、実際に立ってみる
とくに最後の方法は、間取り図を眺めるよりずっと感覚がつかみやすいです。2畳を床に囲んでみると、「ここに洗濯機と乾燥機と自分が入るのか」と驚くと思います。
広さは「空気」と「体の負担」にも関わる
住んでから気づいたのは、ランドリールームの広さが、作業のしやすさだけでなく、部屋の空気や体への負担にも関わるということです。
わが家の2畳では、洗濯物を干すと部屋の中がぎゅうぎゅうになり、空気が動きにくくなります。湿気がこもりやすく、なかなか乾かない日もあります。畳む場所がないので、脱衣スペースで中腰になって畳むことも多く、夜には腰が重たく感じることも。毎日のことなので、こうした小さな負担が積み重なっていくのを感じています。
広さを考えるときは、「何が置けるか」に加えて、「空気がこもらないか」「無理な姿勢で作業しなくて済むか」という目線でも見ておくと安心です。住む人の体から空間を考える視点は、健康医学に基づく空間設計として紹介されているので、広さを決める前に一度目を通しておくと、判断の材料が増えると思います。
わが家が2畳で工夫していること
広さが足りないと感じながらも、2畳をできるだけ使いやすくするために、いくつか工夫をしています。
- 洗濯機の上に折り畳み式のカウンター板をつけ、タオルや子どもの服はそこで畳む
- 棚はすべて壁付けにして、床に物を置かない
- 室内干しユニットは天井付けにして、使わないときは上にしまう
- 洗濯機から出してすぐ干せる・乾いたらすぐ畳める位置に設備を並べ直す
完ぺきではありませんが、工夫しだいで2畳でもそれなりに使えるようになりました。ただ正直に言えば、最初から3畳にしておけばよかったというのが本音です。
これから家づくりをする人へのアドバイス
ランドリールームの広さは、あとから変えるのが難しい部分です。設計段階で削ってしまうと、暮らし始めてから毎日のように「もう少し広ければ」と感じることになりがちです。迷ったら広めにしておくことをおすすめします。わが家の実感では、洗濯機・乾燥機・室内干し・収納棚・作業カウンターが余裕をもって収まる3畳以上がひとつの目安です。
とはいえ、広さの感覚は図面だけではなかなかつかめません。施工事例で、いろいろな間取りと広さの組み合わせを見てみるのもひとつの方法です。モデルハウスで実物のランドリールームに立ってみると、自分の家族にはどのくらい必要か、体で確かめることができます。迷っていることは、そのまま設計担当の方に相談してみるのもいいと思います。「わが家の洗濯量だと、どのくらいの広さが必要ですか」と聞くだけでも、自分たちでは気づかなかった視点がきっと見つかりますよ。
